サイリウム(Plantago ovata)は、植物の種皮から得られる水溶性食物繊維の供給源です。ペットフードでは、消化調整、便性改善、プレバイオティクス作用を目的に使用されます。水に触れるとゲルを形成し、下痢と便秘の両方で働くため、双方向の調整因子として評価されます。治療用消化器食でよく使われる原料です。
| 学名 | Plantago ovata(種皮) |
| 原料タイプ | 植物性(水溶性食物繊維) |
| 主な役割 | 食物繊維 / 消化調整 / プレバイオティクス |
| 水溶性食物繊維 | 70-80% |
| 犬の繊維要求量 | 2-4% DM(一般)、7-15% DM(治療) |
| 猫の繊維要求量 | 2-4% DM(一般)、8-12% DM(治療) |
| 論点の強さ | 低い |
サイリウムは科学的根拠のある消化調整原料です。下痢と便秘の両方で作用する二方向性が特徴で、治療用GI食で特に価値があります。十分な水分摂取とあわせて評価する必要があります。
なぜ配合されるのか?
- 双方向調整: 下痢では水分を吸収して便を固め、便秘では嵩を増やして蠕動を促す
- プレバイオティクス作用: 大腸内で発酵され、短鎖脂肪酸(SCFA)産生に寄与する
- 毛玉管理: 猫で毛玉の腸管通過を助ける
- 血糖サポート: 炭水化物吸収を緩やかにし、血糖変動を抑える助けになる
水分摂取と閉塞リスク
サイリウムは水分保持能が高いため、十分な水分摂取と組み合わせて使う必要があります。脱水状態では腸管閉塞リスクが高まる可能性があります。総合栄養食のドライフード中では比較的リスクは低いものの、追加補給する場合は確実な飲水環境が必要です。
よくある質問
サイリウムとセルロースの違いは何ですか?
セルロースは不溶性で発酵されにくく、主に便量を増やします。一方サイリウムは水溶性でゲルを形成し、発酵され、SCFA産生にも寄与します。そのためGI用途ではより機能的な食物繊維といえます。
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参考文献
- NRC (National Research Council). (2006). Nutrient Requirements of Dogs and Cats. National Academies Press.
- Fascetti, A.J. & Delaney, S.J. (2012). Applied Veterinary Clinical Nutrition. Wiley-Blackwell.