銅(Cu)は、ペットフードにおける必須微量ミネラルであり、ヘモグロビン合成、結合組織形成、メラニン色素形成、鉄代謝、抗酸化防御に重要です。銅はスーパーオキシドジスムターゼ(Cu/Zn-SOD)やセルロプラスミンなどの重要酵素の補因子でもあります。ただし、一部の犬種では銅蓄積性肝障害の素因があり、食事中銅の管理が必要です。
成分カード
| 元素記号 | Cu |
| 原料タイプ | 微量ミネラル(必須) |
| 主な役割 | ヘモグロビン / 結合組織 / 色素形成 / 抗酸化 |
| 犬の必要量 | 7.3 mg/kg DM(AAFCO最小) |
| 猫の必要量 | 5.0 mg/kg DM(AAFCO最小) |
| 上限 | 犬では犬種依存、猫では未設定(NRC) |
| 一般的形態 | 硫酸銅、銅プロテイネート |
| 論点の強さ | 中等度 |
VetKriter評価
4/5 品質スコア
銅は必須で多機能な微量ミネラルです。完全栄養食には必要ですが、ベドリントン・テリア、ラブラドール、ドーベルマンのような銅感受性犬種では慎重な管理が必要です。
なぜ配合されるのか?
- ヘモグロビン合成: 鉄代謝と赤血球成熟を支える
- 結合組織: リシルオキシダーゼ活性とコラーゲン架橋に必要
- 色素形成: メラニン形成に関わるチロシナーゼに必要
- 抗酸化防御: Cu/Zn-SODがスーパーオキシドラジカルを中和する
銅蓄積性肝障害
ベドリントン・テリアでは遺伝的背景により肝臓へ銅が蓄積し、肝炎や肝硬変に至ることがあります。ラブラドール、ドーベルマン、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアでも関連肝障害が報告されています。こうした犬種では、獣医師管理下で低銅食や亜鉛補助が検討されます。
よくある質問
フード中の銅量はどう確認しますか?
保証分析に銅が出ないこともありますが、原材料表示に硫酸銅や銅プロテイネートが記載されることがあります。銅感受性犬種では、獣医師が低銅食を勧めることがあり、必要に応じて肝生検で肝銅量を評価します。
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参考文献
- NRC (National Research Council). (2006). Nutrient Requirements of Dogs and Cats. National Academies Press.
- Johnston, A.N. et al. (2013). Hepatic copper concentrations in Labrador Retrievers with and without chronic hepatitis. Journal of Veterinary Internal Medicine, 27(5), 1085-1093.